建物調査(インスペクション)とは?
住宅を購入する際に行なう建物調査。アメリカでは30年も前から、住宅購入前に建物調査を行なうのが一般的となっている。最近になって日本でも、住宅購入の判断基準が、「建物品質」と「家族が長く安全で快適に暮らせるか」となってきたため、建物調査が注目を浴びている。
建物調査とは、単に建物の不具合を調査するだけではなく、建物の性能を見極めることも重要視し、その調査結果から家族が快適に暮らせるか判断できる材料を提供する調査である。
建物調査は重要か?
土地神話が崩壊し、不動産の価値は「土地」から「建物」に移り変わっている現在、建物が資産価値に大きな影響を与えるのは必須。また、現在中古住宅で流通している物件は、建物の本質で評価されていない物件が多く、欠陥住宅とヴィンテージ住宅が入り乱れている状態である。それを見極めるのは、仲介業者が査定した不動産価格ではなく、建物の性質を見極める建物調査ではないだろうか。
建物を見極める7つのポイント
構造
日本は世界の地震の約20%が起こるといわれている地震大国なので、地震に対しての備えは確認しておきたい。特に1981年以前の建物は、現在の耐震基準になる前の基準を採用しているため、耐震診断を受けるなど耐震性能を把握しておくとよい。
耐久性に関しては、状態の把握からその後建物がどの程度長持ちするかを確認しておきたい。住宅ローンが35年返済で、建物の耐久性があと20年なんてことにならないように。
快適性
キッチンや浴室乾燥機といった何れ陳腐化してしまう設備のグレードを確認するのではなく、ストレスを感じることなく生活が出来るかどうか、空間や断熱性能などに設計上の配慮がされているか確認しておきたい。
安全性
老後や、万が一身体が不自由になってしまったときにも無理なく生活できるか。また、室内に危険な箇所がないかを確認しておきたい。
防犯性
外部からの不法侵入を防ぐための対策が取られているか、地域の治安状況を把握した上で、物件全体の防犯性を確認しておきたい。
メンテナンス性
建物のメンテナンス重要度は、築年数が増す毎に高くなる。現在良い状態の建物でもメンテナンス性が悪い住宅は、修繕を行う際に大きな出費が発生する場合もある。メンテナンスが容易に行なえる配慮がされているかは確認しておきたい。
可変性
ライフスタイルや時代の変化に対応できるよう、間仕切壁の位置変更や電気、給排水のレイアウト変更が行えるかどうかを確認しておきたい。
建設時の記録・修繕履歴
確認申請や検査済証の保存はもちろんのこと、建設時の図面や工事中の記録といった書類なども保存されているか、建設時から売買に至るまでに行なった修繕などの履歴がわかる書類があるかなども確認しておきたい。
この7つのポイントを確認し、建物性能を踏まえた上で、ある程度長い時間軸で捉え家族にとって最良の住宅であるか見極めるのが重要となる。
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印南 和行(いんなみ かずゆき)株式会社さくら事務所 上級コンサルタント建設会社でマンション現場監督経験を積み、自らの建築士事務所設立。その後、不動産投資会社経験を経て(株)さくら事務所参画。 不動産・金融の幅広い経験と各種資格を保持する豊富な知識、双方を兼ね備えた丁寧なコンサルティングが信頼をかっている大阪支店長。メディア出演・掲載や各種講演・執筆実績多数。 ・一級建築士 ■ 得意分野 不動産の達人 株式会社さくら事務所 |





